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パリ〜ルーベ2021 コース紹介 【10月1日追記】

ベルギー、フランドル地方で行われた世界選手権が終わったばかりですが、10月3日日曜日パリ〜ルーベがフランス北部で開催されます。

男子のパリ〜ルーベ118回目の開催ですが、その前日10月2日土曜日初めてパリ〜ルーベ女子レースが開催されます!

【追記情報】

9月29日(水) 石畳区間の難易度を追加しました。

9月30日(木) 女子の出場選手についての情報を追加しました。

10月1日(金)  男子の出場選手についての情報を追加しました。

 

パリ〜ルーベとは

パリ〜ルーベは五つある「モニュメント(記念碑)」の一つで、もっとも格の高いクラシックの一つです。(※ワンデーレースのうち歴史のあるものを特に「クラシック」と呼びます)

通常は4月に行われ、同じくモニュメントの一つであるツール・デ・フランドル(ロンド・ヴァン・フラーンデレン)の一週間後に開催されます。

男子の第一回大会は1896年に行われました。近代オリンピックと同い年ですね。

 

パリ〜ルーベの特徴は石畳(パヴェ)です。

パリ〜ルーベのコースに登場する石畳はかなり荒れているものも多く、落車や機材トラブル(パンクやチェーン落ちなど)が多発します。

雨が降れば泥まみれ、晴れたら晴れたで砂埃が凄まじく、とても苛酷なレースです。

 

この格の高さと厳しさから、

「クラシックの女王」「北の地獄(l'Enfer du Nord)」

などと呼ばれています。

 

また、優勝者のトロフィーは石畳です。本物の石だそうです。

地元のお土産屋でミニチュアが買えるという話を聞いたことがありますが、その真偽は…?

※ちなみにパヴェ(pavé)は「舗装された、石畳の」という意味で、パリ〜ルーベに登場する石畳区間はあくまで舗装路です。アスファルトが登場する遥か前は道路は石畳で舗装されていました(例:ローマの街道)。

 

 

2021年大会の日時とコース

本来なら4月に開催されていたはずのパリ〜ルーベですが、COVID-19の影響で4月開催を断念し、半年延期されました。

去年は4月どころか10月も開催できなかったため、パリ〜ルーベの開催は2019年4月以来2年半ぶり(男子)ということにになります。

女子レースは昨年初開催の予定が今回にずれ込んだ形で、記念すべき第一回です。

女子(第1回)

日時 10月2日(土) 13:35(日本時間 20:35)スタート

スタート ドゥナン(Denain)

フィニッシュ ルーベ(Roubaix)

距離 116.4km

区分 平坦

石畳 17区間(29.2km)

 

コースマップは以下の通りです。

 

女子レースは最初、ドゥナンの周回コース(一周8.3km)を3周します。

残り82.5kmの第17セクターから石畳が始まり、そこから男子の後半部分と同じコースを走ります。

最後はルーベの競技場(ヴェロドローム)を1周半してフィニッシュです。

 

男子(第118回)

日時 10月3日(日) 11:00(日本時間 18:00)スタート

スタート コンピエーニュ(Compiègne)

フィニッシュ ルーベ(Roubaix)

距離 257.7km

区分 平坦

石畳 30区間(55km)

 

コースマップは以下の通りです。

 

男子レースはコンピエーニュをスタートし、最初の100km弱はアスファルトの上を走ります。

残り161.4kmの第30セクターから石畳が始まり、残り82.5kmの第17セクター以降は女子と同じコースを走ります。

最後はルーベのヴェロドロームを1周半してフィニッシュです。

 

石畳区間について

パリ〜ルーベで使われる石畳区間には1〜30までの番号が振られています。

セクターの数字が大きいほど手前にあります。

つまり、選手達は数字をカウントダウンしながら進んでいきます。

また、難易度(長さと荒れ具合)に応じて各区間に星が振られています。

※レース距離・残り距離は、石畳区間の開始地点とします。

※女子はNo. 17以降を使用します。残り距離は共通です。

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【9月29日(水)追記】

各セクターの難易度が発表されました。

最難関五つ星が、

No.19 アランベール、

No.11 モン=ザン=ぺヴェル、

No.4 カルフール=ド=ラルブルの3区間です。

 

女子のパヴェはNo.17 オルナン〜ヴァンディニーからなので、No.19 アランベールは使用しません

 

注目のパヴェ区間を確認しておきましょう

 

No.28 キエヴィ〜サンピトン

残り距離 152.3km

長さ 3700m

難易度 ☆☆☆☆

キエヴィ〜サンピトンは最初の四つ星区間です。

フィニッシュまでかなり距離があるので落車や機材トラブルに見舞われても復帰は十分に可能ですが、勝負所まで体力を温存するためにはできるだけ安全に通過したいポイントです。

その難易度や3700mという長さを考えると、前半の重要なポイントの一つと言ってもいいでしょう。

 

No.20 アヴルイ〜ワレー

残り距離 103.5km

長さ 2500m

難易度 ☆☆☆☆

四つ星区間で、最初の五つ星区間であるアランベールの直前。

アランベールに向けての位置取り合戦が激しくなる区間です。

直後のアランベールほどではないにしろ、かなりハードです。

 

No.19 トルエー=ダランベール

残り距離 95.3km

長さ 2300m

難易度 ☆☆☆☆☆

難易度MAXの五つ星、最初に登場するのはアランベール、「森の中の石畳」です。

ここから「パリ〜ルーベ」が本格的に始まります。

まだ100km近く残した所にあるので、ここで優勝争いを決定的にする動きは起こりませんが、強い選手しか前方に残ることはできません。

道が狭いため前の選手を追い抜くのは困難で、落車や機材トラブルによって遅れを取ってしまうと挽回が難しくなってしまいます。

 

前回2019年のアランベールでは、ワウト・ヴァンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)がパンクのため大きく遅れました。

一度は復帰し、さらに他の優勝候補と共に先行しましたが、このトラブルの影響は大きく、最終盤の勝負に絡む前に力尽きて脱落しました。

 

今回もアランベールで大きなハンデを背負う不運な有力選手が出てくるかもしれません。

 

No.17 オルナン〜ヴァンディニー

残り距離 82.5km

長さ 3700m

難易度 ☆☆☆☆

女子パリ〜ルーベにとって史上初のパヴェで、しかも四つ星区間です。

 

No.12 オシー〜ベルセ

残り距離 54.1km

長さ 2700m

難易度 ☆☆☆☆

二つ目の五つ星モン=ザン=ぺヴェルの直前にある四つ星区間です。

この区間自体も難易度が高いですが、この直前に大きなターニングポイントがあります。

 

一つ前のNo.13 オルシ(1700m、残り60.2km)との間の5km弱のアスファルトの道です。

2018年、ペテル・サガン(優勝)がライバルを置き去りにしたアタックはここで生まれました。

サガンは翌2019年も同じ区間でアタックし、数人の有力選手と一緒に先頭のジルベールやポリッツに追いつきました。こうしてできた先頭集団が「勝ち逃げ」になりました。

 

今年もこの「何もない舗装路」で大きな動きが見られるかもしれないので、注意しておかなければいけません。

 

No.11 モン=ザン=ぺヴェル

残り距離 48.6km

長さ 3000m

難易度 ☆☆☆☆☆

二つ目の五つ星セクターです。

五つ星だけあって破壊力は凄まじく、優勝候補の選手たちが積極的にペースを上げていきます。

モン=ザン=ぺヴェルが終わった時点で集団は10名程度にまで絞り込まれることが多く、強豪選手だけが精鋭グループを形成して終盤の重要局面に備えます。

 

5年前(2016年)のモン=ザン=ぺヴェルではトム・ボーネン(2位)やマシュー・ヘイマン(優勝)らが抜け出した一方、1分差で猛追していたファビアン・カンチェラーラが落車し、優勝のチャンスを失いました。

 

No.5 カンファン=アン=ぺヴェル

残り距離 19.9km

長さ 1800m

難易度 ☆☆☆☆

最後の四つ星区間です。しかも直後に3つ目の五つ星(カルフール=ド=ラルブル)が控えています。

カルフール=ド=ラルブル程ではありませんが、ここでも決定的な動きが起こることがあるので要注意です。

たとえば2016年はイアン・スタナードが仕掛け、ヘイマンやボーネンら5人の先頭集団(最終的なトップ5)を形成しました。

 

No.4 カルフール=ド=ラルブル

残り距離 17.2km

長さ 2100m

難易度 ☆☆☆☆☆

3つ目の五つ星、最後の難所です。

この後の石畳セクターは難易度がかなり落ちるので、スプリントが苦手な選手にとってはライバルを減らす最後のチャンスです。

最終盤の山場であり、かつベルギーに近いので、観客の熱狂も凄まじいです。

 

カルフール=ド=ラルブルが終わった後は残り15km。

危険な石畳こそないものの、生き残った精鋭たちによる駆け引きがいよいよ激しくなります。

前回2019年は、カルフール=ド=ラルブル直後の石畳(グルゾン)でジルベールとポリッツが抜け出し、サガンやセップ・ヴァンマルクが失速するという「まさか」の展開になりました。

 

今年はどんな展開になるのか、楽しみです。

 

【10月1日(金)追記】

女子については男子の半分以下の距離に17個の石畳が凝縮されており、しかもその中に五つ星が2個、四つ星が4個含まれているので、男子よりも激しいレースになるかもしれません。

 

 

参加チーム

ひとまず男女それぞれの参加チームのみ記載しました。

スタートリストが固まり次第注目選手などを追記します。

女子

女子は22チーム(ワールドチーム9、コンチネンタルチーム13)から6人ずつ、計132人が出走します。

FDJ NOUVELLE - AQUITAINE FUTUROSCOPE(フランス)

LOTTO SOUDAL LADIES(ベルギー)

CANYON // SRAM RACING(ドイツ)

TEAM COOP-HITEC PRODUCTS(ノルウェー)

TEAM SD WORX(オランダ)

LIV RACING(オランダ)

TEAM TIBCO - SILICON VALLEY BANK(アメリカ)

TEAM BIKEEXCHANGE(オーストラリア)

ALE' BTC LJUBLJANA(イタリア)

DOLTCINI - VAN EYCK SPORT - PROXIMUS CONTINENTAL TEAM(ベルギー)

TEAM DSM(ドイツ)

DROPS-LE COL SUPPORTED BY TEMPUR(イギリス)

PARKHOTEL VALKENBURG(オランダ)

CERATIZIT - WNT PRO CYCLING TEAM(ドイツ)

MOVISTAR TEAM WOMEN(スペイン)

VALCAR - TRAVEL & SERVICE(イタリア)

TREK - SEGAFREDO(アメリカ)

STADE ROCHELAIS CHARENTE-MARITIME WOMEN CYCLING(フランス)

ARKEA PRO CYCLING TEAM(フランス)

NXTG RACING(オランダ)

BEPINK(イタリア)

JUMBO - VISMA WOMEN CYCLING TEAM(オランダ)

 

ロード世界女王エリーザ・バルサモ(イタリア)と個人タイムトライアル世界女王アネミエク・ファンフルーテン(オランダ)が出走します。

 

【9月30日(木)追記】

女子の選手リストはこちらにまとめました。

jackie-procyclingfan.hatenablog.com

 

 

男子

男子は25チーム(ワールドチーム19、プロチーム6)から7人ずつ、計175人が出走します。

LOTTO SOUDAL(ベルギー)

BORA - HANSGROHE(ドイツ)

DECEUNINCK - QUICK - STEP(ベルギー)

JUMBO - VISMA(オランダ)

ISRAEL START-UP NATION(イスラエル)

ALPECIN - FENIX(ベルギー)

TREK - SEGAFREDO(アメリカ)

BAHRAIN VICTORIOUS(バーレーン)

AG2R CITROEN TEAM(フランス)

GROUPAMA - FDJ(フランス)

EF EDUCATION - NIPPO(アメリカ)

COFIDIS(フランス)

UAE TEAM EMIRATES(アラブ首長国連邦)

INEOS GRENADIERS(イギリス)

TOTALENERGIES(フランス)

TEAM BIKEEXCHANGE(オーストラリア)

DELKO(フランス)

TEAM DSM(ドイツ)

INTERMARCHE - WANTY - GOBERT MATERIAUX(ベルギー)

TEAM QHUBEKA NEXTHASH(南アフリカ)

MOVISTAR TEAM(スペイン)

TEAM ARKEA - SAMSIC(フランス)

ASTANA - PREMIER TECH(カザフスタン)

B&B HOTELS P/B KTM(フランス)

BINGOAL PAUWELS SAUCES WB(ベルギー)

 

前回優勝のフィリップ・ジルベールだけでなく、過去の優勝者ではぺテル・サガンフレッヒ・ヴァンアーヴェルマートジョン・デゲンコルプニキ・テルプストラも参加予定です。

 

【10月1日(金)追記】

男子の選手リストはこちらにまとめました。

jackie-procyclingfan.hatenablog.com

 

 

 

過去の優勝者

前回2019年に優勝したのはフィリップ・ジルベール(ベルギー)です。

先頭集団からニルス・ポリッツ(ドイツ)と2人で抜け出し、最後は競技場でのスプリント対決を制しました。

 

過去5回のトップ3は以下の通りです。チームは当時の所属です。

2019年

1位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)

2位 ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)

3位 イヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)

 

2018年

1位 ぺテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)

2位 シルヴァン・ディリエ(スイス、AG2R ラ・モンディアル)

3位 ニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップ・フロアーズ)

 

2017年

1位 フレッヒ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)

2位 ズデニェック・シュティバル(チェコクイックステップ・フロアーズ)

3位 セバスティアン・ランへフェルト(ベルギー、キャノンデール・ドラパック)

 

2016年

1位 マシュー・ヘイマン(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ)

2位 トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)

3位 イアン・スタナード(イギリス、スカイ)

 

2015年

1位 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)

2位 ズデニェック・シュティバル(チェコ、エティックス・クイックステップ)

3位 フレッヒ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)

 

また、最多優勝はいずれもベルギー人のロジャー・デフラミンク(1972、1974、1975、1977)と、トム・ボーネン(2005、2008、2009、2012)の4勝ずつです。

 

どこで見られるの?

今年のパリ〜ルーベ男女ともJ SPORTSで見られます。女子レースはGCN+でも見られます。

女子 10月2日(土) 

午後9:55〜(J SPORTSオンデマンド)

午後10:15〜(GCN+)

 

男子 10月3日(日) 

午後6:00〜(J SPORTSオンデマンド、J SPORTS4)

 

ルーベの競技場で石畳のトロフィーを勝ち取るのは誰なのか、目が離せない二日間になりそうです。